インドと言えば、カースト制度=階層社会と中学高校の世界史では習いましたが、ヨーロッパのカトリック社会では、食べ物にも階層があったそうです。

 まずは、鳥は天にまします我らが神の近くにあるものだからローマ皇帝や法王が食べる高級食材です。

次に、空中に育つ樹上の果物、以下段々と価値を下げ、野山を駆け回る鹿などの獣、地上に出ている葉っぱ、そして階層の中でも最下層が土の中で育つ大根やカブで、これらの食べ物は悪魔や家畜、奴隷しか口にしないものでした。

 したがって、ヨーロッパでは根菜類は全く育てずに、野菜ではせいぜいキャベツ、レタス、ホウレン草が食用とされ、それがコロンブスの時代のころにプロテスタント国であったドイツでジャガイモを食べるようになり、ようやく根菜も徐々にではありますが、陽の目を見てきました。

 逆に、日本では大根やカブは五穀の次に大切な食料で、漬物にすることで飢饉に備える保存食としても奨励されました。所変われば食変わる。世界人間模様、面白いものですねえ。

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