「ラッシュ」という映画は、車のレースであるF1を題材にした1970年ころの実話で、その登場人物のレーサーであるニキ・ラウダとジェームス・ハントはライバルであり敵でもありました。

 ニキはストイックに車とレースの極限を追い求め、妻に対して「幸福はレースの敵だ」と言い切ります。そしてニキは1975年にF1チャンピオン、1976年に雨の中のレースで事故を起こし、助け出されるまでに燃える車内に1分間放置され、顔と肺にひどいやけどを負いますが、「ハントにだけは負けたくない」と、不屈の精神力で、つらい治療に耐え、2か月後に復帰し、翌1977年、また1984年にもF1チャンピオンに輝き、「不死鳥」と言われるようになります。。

 ライバルのハントは、プレーボーイで名を馳せ、「ニキだけには負けたくない」と、1976年にF1のチャンピオンに輝きますが「自分は最高の場所に輝いたのだから、これ以上はいらない」と遊び尽し、酒とタバコをこよなく愛し、2年後に引退しコメンテイターになり、45歳で心臓発作で亡くなります。

 映画は、ニキに「ハントは、毎日が人生最後の日のように楽しんでいた。最高にうらやましく、また人生で一番尊敬できる男だ」と言わせます。

 「さあ、どちらの人生が言いのだろうか」、、とは誰に問うこともできませんが、強烈なライバル心、敵愾心の中から、相手を認めてリスペクトする、かっこよくて素敵な二人なのでした。

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