車に乗って外を眺めるとガソリンの値段がどんどん下がっていくのがわかります。
 原油はUAEのエネルギー大臣が、1バレル40ドル以下に下がってもOPECは価格上昇のための減産をしないと表明しました。
 当初、この原油安は米とサウジが共謀して、1バレル80ドルはしないと国家予算が成り立たないロシアとイランをつぶそうと画策したものだと思われていました。
 しかし、それにしては強面プーチンもイランも何か冷静で「原油は40ドルまでは下がるのではないか」といった他人事のような会見を開いています。
 それはなぜかと考えると、9.11の時のテロリストはサウジではないかと疑いをかけられ、また米シェール革命では米から「サウジの価値は無くなった」と言われたしまったサウジが、原油安によって米シェール産業を潰し金融危機を創出させ、米国の世界覇権石油覇権を縮小させるために、露イランと逆に結託しているのではないかという説も出てきています。
 そもそも冒頭に書いた、OPECの原油安放置政策は米への金融大戦の宣戦布告であるとも言われているし、この米ロの世界大戦以来の冷戦はどちらかが潰れるまで終戦に至らないと見方もあり、米国は負けたらリーマンショック以上の混乱を見せるのではないかというくらい重要な戦争です。
 また、ロシアが負けたらヤバいとばかりに、米国の世界覇権に待ったをかけたい中国がロシア支援に乗り出すのではないかと言われています。
 中国が本格的に金融戦争に参加するとなると、世界最大の米国債保有国としての中国は、現代史を見ても道義もヘッタもクリもない国であることは周知のこと、さて世界はどうなるのか?

税理士法人SETACS