シリーズで、脳と記憶力のお話をいたします。
脳の複雑で精巧な機能を担っているのが「神経細胞(ニューロン)」です。人の脳にはこの神経細胞が約1000億個もあるそうです。1個の神経細胞が髪の毛 の太さの2分の1から10分の1の大きさで、それが脳にぎっしりと1000億個詰まっているのです。しかも、神経細胞は規則性を持ち整然と並んでいて、人 によって並び方が違う、ということはないのです。また、脳には多くの「しわ」が存在していて、しわの数も人によって違うということはありません。だから 「お前、ちょっと脳のしわが少ないんじゃないのか」という嘲りは、言った本人の無知さをあらわにしている事にもなります。
神経細胞は1秒に1個のペースで死んでいき、人間が生まれたときが最も多くて、年をとるにしたがってだんだんと減っていきます。そして増殖しません。なぜ 増えないのでしょうか。肝臓などは、河野洋平・太郎親子の移植などの例でみても、切り取っても残った細胞が増殖して、元に戻ります。脳の神経細胞が増えな いのは、おそらく、毎日増えていくと、毎日考えたり、感じたりしたことが、入れ替わってしまい、今日と明日の自分が別人、ということになってしまう可能性 があるからでは、と言われています。

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