鳩山首相の献金問題が毎日マスコミで、かしがましく騒ぎたてられています。
 鳩山さんを語る上では、やはり母安子さんの実家である石橋家の存在を抜きにはできません。
 石橋家は、元々は九州の久留米市の足袋の仕立てやさんで、その店の2代目である次男正二郎が足袋にゴム底を装着した地下足袋を考案し売り出したところ炭 鉱夫、農作業者、土木業者などに大売れ、さらにはゴム靴を作り大ヒットし、売れすぎてゴムの仕入れが間に合わないのでゴムの自家生産を開始、そのゴムでタ イヤを作り出し、今のブリジストンになったのです。
 その後、長男徳次郎が靴部門であるアサヒコーポレーション、次男正二郎がブリジストンと経営を分離し、正二郎の長男幹一郎がブリジストンを継ぎ、長女安子さんが外務大臣鳩山威一郎と結婚し、現首相を生んだのです。
 ブリジストンは戦後の日本の車社会を猛烈なスピードで駆け抜け大企業となり、幹一郎が亡くなった時の相続税は1,035億円という高額のもので、当然その兄弟である安子さんもブリジストンの大株主であり、年間の株の配当は1億円を超すとも言われています。
 その母が、子供が政治をするためにお金を出してあげていることが、母から子への生前贈与なんだから贈与税を支払わないのはおかしい、また借りているのだったら利息を支払っているんだろうな、という批判になっているわけです。
 もし贈与だということになると、年間の贈与税の非課税枠は110万円なので、今回の何億円という献金は、1億円の贈与で贈与税4,720万円、5億円で2億4720万円の贈与税になります。
 まあ理屈では、そうなのでしょうけど、子供が独立して新たな仕事を始める時に親が余ったお金を出してあげるのは当然で、ましてやそのお金は日本を変えよ うとして使っていただいているのだし、私としては何とか大目に見てあげたらどうかしらと思うのですが、いかがなものでしょうか。

税理士法人SETACS