今、時代はシングルモルト・ウィスキーに傾きつつあるようです。大麦麦芽(モルト)を蒸留させた原酒をオークの樽で長期貯蔵熟成されたのがモルト・ウィ スキー、一つの蒸留所で作られたモルト・ウィスキーだけを使って瓶詰めされたものがシングルモルト・ウィスキーとなります。よって、蒸留所ごとに香味の違 いが明快なので薀蓄を傾けやすく、まさに「酒を飲みながら酒を語る」気障な気分にもなれるお酒でもあります。
ちなみに、オーク樽の「樽」は「尊い木」と書きます。オークは「楢(なら)」の仲間で、「楢」は「木の酋(おさ)」と書きます。「酋」は元々は壷からお酒 の香味がもれる様子を表した象形文字から生まれた漢字です。そして樹齢100年以上の「オーク樽」に入れられ、熟成されたモルトの原酒は長くて静かな時を 経てシングルモルト・ウィスキーへとその表情を変えていきます。たっぷりと見て来たような薀蓄を語り、香味を逃したくないだろ、だったらストレートで舐め るように飲んでごらん、と気取ってみたいものです。

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