2009年ミシュランガイドが出ました。星をもらうと、その店の株がストップ高になったり、予約が殺到したりと、良い宣伝になるようです。
 しかし、本当に旨いのかどうかはかなり疑問に思うところで、値段が破格の高さの上に、一見(いちげん)には傲岸不遜な寿司屋に★が3つはチャンチャラお かしいし、どう考えてもほかの店よりも美味しいとは言えないし、店内も決して小ぎれいとも言えない鰻屋が★1つに選ばれています。
 「うるさい奴だ、常連になったら、やさしくしてやるよ」と言うかもしれませんが、常連だけ大切にしたいなら、本に紹介してもらうというのは拒否をして、ミシュランの掲載承諾書に判を押さなければいいのではないのかと言いたくなります。
 また、独立した店ではなく、スポンサー付きの店にとって親会社はとても大切なもので、フレンチ「ブノワ」は、せっかく★をもらったのに、親会社のアーバ ンコーポレーションが倒産したあおりを受けて閉店してしまいました。逆に、3つ★のフレンチ「ロオジエ」は親会社「資生堂」のイメージアップにもなるの で、椅子の数だけウエイターを雇い、店内の雰囲気も抜群なので、「あそこは本当の3つ★だ」と他の店主にも言われています。
 そんな中、京都ミシュランの覆面調査が終了し、掲載予定店に掲載承諾書への押印を求められた京都の料亭で拒否する店が増えているようです。「世界標準で 京都の食文化は評価できない」という崇高な矜持。固い親父だとも言えますが、これは本当の味がわからないミシュランの覆面調査員に対する日本で飲食店をす る人たちを代表した答えなのかもしれません。

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