友人Hは、中学時代は一緒にその辺をぶらぶらと遊んでいたはずなのですが、なぜか勉強がよくできて開成高校から慶応大学という他の親から見るとよだれが出るほどの学生時代を過ごし、十数年前に父親を亡くした後は、母親の生活をずっと見てきて、そのせいだかモテないのだかわかりませんが独身を通し、先日残念ながらそのお母さんは亡くなり、彼はお母さんのご飯を作ることもなくなりました。

 そんなキャバクラが大好きな彼が、みんなと飲んだ後に一人でふと新宿の歌舞伎町をフラリとしながら客引きにひかれるままにとあるキャバクラに入ってしましました。

 後になって気が付くと何かしらの「薬」を盛られていたのですが、入店の記憶も定かでないまま「はっ」と気が付くと、寒い夜の路上に転がっていて、時間はと見ると朝の4時半で、バックも当然ながら財布もすべてなくなっていました。かろうじてズボンのポケットに残っていた携帯電話で全てのカードの使用を止めて、朝を待ち銀行通帳の残高を調べると、なんと30万円がおろされています。

 すぐさま警察に駆け込み調べてもらうと、歌舞伎町内のコンビニエンスでおろされていることが分かり、警官同行でそのコンビニへ行き防犯ビデオを見ると、再び「なんと」「なんと」、自分がATMを操作しておろして女に渡しているところが映っています、もちろんこれも記憶になりません。

 何か、人の言うことを無意識のままに従ってしまうようなバナナフィッシュのような危険な薬をお酒に混ぜられ、命令され、お金を引き出し、恐るべきキャバ嬢に渡してしまったのでしょう。

 警官も「自分でおろしているのならしょうがないですね」と言って帰ってしまいました。

 恐るべきは「一人キャバクラ」ですね・・・そ、そういう問題じゃないか、気を付けましょう。

税理士法人SETACS