大地震、巨大津波、原発事故と日本が揺れ動く中、329日の中国の経済専門誌に「日本の大震災と不況入りは中国にとって千載一遇の機会であり、これを契機に中国企業が基幹部品や素材の供給先としての日本の地位を一気に奪える」という記事が載ったようです。

 さらには、これから経営難に陥るであろう日本企業も買収してしまえということも言われているようです。

確かに、東北地方は日本の産業の要である自動車やIT関連の部品メーカーが数多くあるので、経営難にもなるだろうし、喫緊のお金も必要になるので、買収しやすくなるのかもしれません。

中国の会社が日本の水資源地を買いまくっている、都心のビルを買いまくっているという情報が頭の中を駆け巡ります。

しかし実際はそういうこともないようで、その企業を買収するための現地要員すなわち日本にいる中国人の多くが余震の大きな揺れにおびえ、放射能に恐怖し、中国に逃げ帰ってしまい、中国の大いなる戦略は狂いを生じているようです。

良いんだか悪いんだか、ついでに、日本の土地を買い占めようとしていた人たちもいなくなり、私のクライアントのラーメン屋さんの中国人店長もあっという間に逃げ帰り、社長は「あいつ帰ってきても絶対に雇ってやらないからな」ということになっています。

これは日本が中国セレブの標的から逃れて良かったという見方もある反面、日本の孤独化が進み、世界は「日本大変だ、義捐金も贈るぞ」と言っているが、実際は「日本は当分ダメだな、相手にしていたらこっちまで貧乏くじを引いちゃうぞ」という他人事になっているような気がします。

 というのも、先日大阪に出張に行ってた人に話を聞いたら、既に大阪でさえ(もちろん一部の人でしょうが)東北のことは他人事で、スナックで普通にサザンの「ツナミ」を歌っていたようです。

 こうなると、がんばらなくてはならないのは民間で、無能にして政権争いばかりしている政治家を頼っても日本が復興しないことは自明の理、自分たちの力で何とかこの苦難を乗り越えて行きましょう。

税理士法人SETACS