この場合のイとイは「イスラエル」と「イラン」で、過去イスラエルは隣国の核開発を阻止するためにイラクやシリアを攻撃した実績(?)があります。

 そこでイスラエル政府高官が「イラン攻撃もあり得るぞ」とメッセージを世界に発信しているのですが、核開発にまっしぐらのイランはむしろイスラエルを挑発し、世界各地でイスラエル外交官を狙ったテロを仕掛けたりしています。

 イランがなぜ核開発ましっぐらかと言うと、日本の学生は受験が終了すると歴史の時間も終了してしまうので現代社会の勉強はほとんどしていないと思いますが、イランは現代の歴史を目の当たりに見て学んでいます。

 核の無かったイラクはアメリカにやられてしまったが、核を持つ北朝鮮はどこからも攻撃されないばかりか中国という大国の援助さえも受けているのだ、核開発は正解だとなるのです。

 しかしだからと言ってイスラエルがイランを攻撃するかというとそれは早計な話で、イランの軍隊は強大である上に、軍備施設もアメリカの最新兵器であるバンカーバスター(地中貫通爆弾)でさえも地下核施設は破壊できないと言われているほど堅牢であるし、そうなればレバノンのヒズボラもパレスチナのハマスもイランにつくと予測されるので、そう簡単には戦争にはなりません。

 しかもオリンピックのサッカー予選で日本に勝利したシリアの内情はとても不安定で(その中、日本に勝ったのだからすごい)、実はアラブ各国にしてもイスラエルにしてもシリアのアサド政権が倒れると、アラブにとっては民主化の波がアラブ世界に広がってしまって困るし、イスラエルにしてもレバノンのヒズボラを抑えてきたアサド政権がいなくなると困ります。

 したがって泥沼の中を漂うかの様相になってきたイスラエルがそんなアラブに攻撃を仕掛けることはないのではないかというのがプロの見方です。

 日本の防衛大臣もイランから派遣で田中直紀の代わりをしてもらったらいかがでしょうか。

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