7月18日シリアの首都ダマスカスで副大統領として軍を監督していたアサド大統領の義弟らが爆弾テロにより死亡したことにより、米政府はアサド政権崩壊後の準備を始めました。

 反政府勢力は米国、サウジ、トルコなどから武器の流入を受け、米軍やCIAの傀儡軍事勢力から戦闘技術も伝授されメキメキと強くなり、またカダフィが殺戮されたリビア戦争以後は米軍の別働隊となりつつあるアルカイダも反政府勢力に加わっています。

 アサド政権転覆後のシリアが、カダフィ政権転覆後のリビアのように新たな政治勢力もなく、大した内戦もなく、分裂しているが安定している状態になるのか。しかしシリアの周辺は一触即発状態のイスラエル、ヨルダン、イラン、イラク、レバノン、サウジなど国々がひしめき合い、シリアの無政府状態は政権転覆もしくは国家が消失してしまうくらいの甚大な悪影響を与えます。

 かといって、シリア反政府勢力にはこれといった指導者はいず、影の黒幕的幹部がいるだけです。

 そうなると、イスラエルの周りはイスラエルを敵視するシリア、イスラエルの傀儡政権が崩壊したヨルダン、米国の傀儡政権だったムバラク政権が崩壊したエジプトと北から南をぐるりと統一アラブ・イスラム国に囲まれることになります。

このままでは中東大戦争が引き起こされ、オスマントルコ帝国崩壊後のように中東の国境は次から次へと引き直され、原油が高騰し世界経済への悪影響も懸念されます。

 オリンピック報道に湧くニュースの中、先ほど(7月29日現在)シリア外務省アクディシ報道官は、シリア政府がサリンなどの化学・生物兵器を所有していることを認め、「国民には絶対に使わないが、他国に攻められたら使用する」と外国の軍事介入を強くけん制しました。

 どうなってしまうのか中東、、、世界の平和のために大人の叡智を生かすのだ。

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