165 長寿・健康・闘志. 2013.6月号掲載
最近、長寿で健康な老人ということで三浦雄一郎さんのことが話題になりました。
三浦さんは、一時は肉食のため体脂肪が40%超になりましたが、反省し、玄米、五穀米を主食に野菜、魚、昆布、植物油を取り入れた食生活をし、体脂肪を20%に下げたと話しています。
三浦さんのお父さんは、毎朝キムチ納豆豆腐を食べ、102歳目前までスキーをし、メガネなしで新聞を読み、自分で料理もしていました。
さて、健康的な長寿を迎えるためにはどうしたら良いのか、まずはインスリンを急激に上げない食事をすることが大切になります。インスリンは血液中のブドウ糖を細胞に取り込む働きをするホルモンで、インスリンを急激に上げる食事をすると、このインスリンの分泌が減ったり、効き目が弱くなり糖尿病になります。
ではインスリンを急激に上げないためにはどうすれば良いのか、まず1番目は朝食を抜かないことで、朝食を抜くと、空腹状態が前夜から昼まで続き、この状態で食べ物がたくさん入ると血液中の糖が一気に増えインスリンが一気に消費されます。
二番目は、納豆、オクラ、やまいも、モロヘイヤなどに含まれるネバネバ成分「ムチン」や、ワカメや昆布などのヌルヌル成分「アルギン酸」が糖質を包んでくれるので、たくさん食べましょう。
三番目に、「腹七分目」にして食べ過ぎないこと。食べ過ぎによるカロリー過剰摂取が生活習慣病やがん、認知症の発症につながることがいろいろな研究から明らかになっています。
四番目に、「長寿遺伝子」である「SIR2=サーツー遺伝子」をオンにして活性化することで長生きができます。この「長寿遺伝子」は誰でも持っているのですが、オンにするためには「カロリー制限」をしなければならず、これも「腹七分目」が必要ということになります。
「腹七分目にしたほうがいいよ」、、、普段の私の飲食を知る人には、まさに「お前に言われたくないよ」というアドヴァイスですが、朗報もあります。
この普段の私の飲食の重要な要素である赤ワインに含まれるレスベラトロールというポリフェノールがこの「SRI2遺伝子」をオンにする作用があり、またメタボにも効くということです。
「長寿にして闘志」を持つ生き方をいかにするか、と考えると全く話がそれますが、南アフリカ共和国の第8代大統領のマンデラさんは、43歳で国家反逆罪で投獄され70歳で釈放されるまで、何と27年間もの間牢獄で時を過ごし、74歳から79歳までの間大統領として闘志を燃やしました。
マンデラさんが、上記のような食事をしたかどうかは定かではありませんが、さあ皆さん、「長寿・健康・闘志」で生きていこうではありませんか。