アモンチリャドはスペイン産のシェリー酒の一種で花を充していないので色は濃く
ドライ味だ。

 いやそれはアモンチラードと呼ぶんだよと通の人は言うかもしれないが、「アモン
チリャドの樽」はエドガー・ポーの小説の題名なので、ここでは略してアモン酒と呼
ぶことにしましょう。

 ポーの小説では、酒好きの男に復讐をするために、なかなか手に入らないアモン酒
の樽が手に入ったので飲みに来ないかと誘い、酒好きの男はそんな因縁のある相手に
誘われたのに、さすが酒が好きなので誘われるがままに穴蔵に入っていく。

 しかし実際はアモン酒は手に入らずに男はボルドーのメドック、グラーヴとワイン
の銘酒を飲まされて酔っぱらったところで、お遊びでさ、という感じで岩に鉄の鎖で
縛り付けられ、その前に石を積みながら塗り込められていく。男は冗談だと思ってゲ
ラゲラ笑いながら生き埋めにされる。

 恐ろしい小説だが、酒好きとはこんなもんで、変わった酒があると言われるとつい
つい飲みにいってしまってひどい目に合うこともあります。

 話は違いますが、高校の修学旅行でお酒がなくなったので、ヘアトニックを水で
割って飲んでいたら、次の日の朝食時に吐いている奴がいて、私は学校側に酒を宿に
持ち込みあまつさえヘアトニックまで飲ませた首謀者と目され、停学になった苦い思
い出がある。

 ヘアトニックか、ヤバかったな死んでたかも。そんな風に大人は反省をしながら生
きていくのだ。

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