新明解国語辞典によると、醍醐味とは「その物事を深く経験して得られるよさで、他の何ものにも代えることの出来ないもの」とあります。 醍醐は、そもそ もは仏教の言葉で、「五味のうち、最上のもの」を言います。 五味とは、「乳、酪(らく)、生、熟蘇(そ)、醍醐味、是也」で、牛乳を煮ると酪になり、酪 が蘇になり、蘇が醍醐になるのです。 簡単に言えば、牛乳を丁寧に煮て出来た膜を、また煮てといったことを繰り返すとチーズのようなものができ、そのチー ズに穴を開けると液体が出てきて、それが「極めて甘美」、あー醍醐味だあ、ということになるのです。 
きっとこの醍醐味を味わったのは、偉いお坊さんや貴族だけで、庶民は味わってはいないのでしょう。
そもそも歴史をひも解けば、牛乳を飲むようになったのでさえ明治時代のことで、このころは「生臭い」という理由で嫌われていたようなのですが、日清・日露 戦争に出兵し傷病兵となって帰ってきた人たちの栄養ドリンクとして採用され、それから一般的にも飲まれるようになったようです。
  今やこの「醍醐」の醍醐味は味合えないだろうし、牛乳でも「醍醐味」感は出てこないので、せめて人間の乳で違う醍醐味をという方は、止めませんので、お試しください。 何の責任も持ちませんが。

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