モーツァルトの作品には必ず「K」=ケッヒェルという作品番号が付いています。ピアノ協奏曲第14番K449からは、 モーツァルト自身が作曲した順番がわかるように印を付け出したのですが、その前の作品の順番がわかりません。そこで分類に関してはプロ中のプロである 植物学者ケッヒェルが1862年にその順番を明らかにし、その頭文字である「K」により作品を表すようになりました。しかしその後、紙の質などで時代の新 旧が判別できるようになってくると、ケッヒェルの付けた「K1」は実は5番目に作られた曲であることが判明し、「K1」→「K1e」となり、モーツァルト が5歳3ヶ月のときに作曲した最初の曲「クラヴィーアのためのアンダンテ ハ長調」は「K1a」となったのです。歴史音楽家たちはさらに苦労を重ねたのでしょう。「K15」には、aから始まりaaやらssやら44曲も並んでいま す。きっとつらいようで楽しい仕事だったのでしょう。今年はモーツァルト生誕250周年の年です。人類史上最大の天才といわれる彼にぜひ触れてみてはいか がでしょうか。

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