上野公園に行くと、通り道以外の地面のほとんどに青いシートで囲われたダンボールの家があり、多くの人たちがそこで暮 らしています。 昼ごろになり、ボランティアの鍋の配給が始まると、200人以上の人たちが整然と・・・小学校の朝礼のように・・・四角く並び、そこから粛々と1本の列 になって鍋の前まで行進をします。 この静かでお行儀の良い整然さは何なのか、なぜ青いシートなのか、最近その疑問が解けました。 警察関係の人と飲んだ時に教えてもらったのですが、上野公園の中は住宅地の区分けのようにブロックがいくつも出来ていて、そのブロックごとにブロッ ク長なるものが存在し、よそ者特に素行の悪いよそ者は仲間に入れないそうであります。 しかもブロック長の言うことを聞かないものがいると、公園を追い出されることもあるので、みなよく言うことを聞くそうなのです。 また、お花見の季節には宴会幹事が場所取りのために青いシートを敷き、場所確保のため近くにいる人に「この酒飲みながら夕方5時まで座っていてくれ」と頼 みます。 頼まれた方はただで酒が飲める上に、その敷いた青いシートまでも報酬としてもらえるのです。 そしてその青いシートを巧みに組み立てるノウハウを持つのがイラン人で、彼らは戦争のときに焼きだされ、仮住まいを外に作った経験を元に日本人の仲間にノ ウハウを伝授したのです。 まさに人間の英知の集約したものがあの青いシートの建造物だったのです。 すばらしい。

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