世界のゴルファーの頂を目指すマスターズを観ていると、司会者と解説者の中島さんがしきりと「ゼラーの舌禍事件」の 話をしていました。 「あれ以来、ゼラーは何も言わなくなっちゃったね」「明るい性格も変わっちゃたね」と言うくらいの重大な「舌禍事件」とは果たしてどのような事件だった のでしょうか。
それは時代をさかのぼること約10年、1997年、マスターズ史上最少年優勝者に21歳のタイガー・ウッズがなった時の話で す。 そのウッズに、ファジー・ゼラーが「リトル・ボーイ」呼び、翌年のチャンピオンズディナーでは「フライドチキンは勘弁だよ」と言ったこと が大問題になったのです。
日本では分かりづらい話ですが、「リトル・ボーイ」は「ちびっこ」とでも訳されるのでしょうか、また日本の広島に投下された原爆のコードネームでもあります。 さらに「フライドチキン云々」は黒人が好んで良く食べると言われていることを揶揄した発言なのです。
ようするに、その10年後には黒人が米大統領となったような現代社会で、まだ「黒人がマスターズで優勝をすること」を受け入れられない白人社会があったということなのですね。

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