日本で作られたソフトウェアとインドで作られたソフトウェアは同じであって同じでないようです。
日本でパソコンのソフトウェアを扱う人から見ると、「インドで開発されたソフトウェア製品は日本の厳しい品質管理に耐えられないが、世界的には十分通用する」。
インド人から見ると、「それほど厳しい品質管理をする日本で度々システム障害が起きることが信じられない」と皮肉な見方になります。
日本の厳しい「品質管理」では、すべての製品が「同質」であることが求められます。
しかしインドでは同質なものを求めることはなく、なぜならば、ソフトウェア製作者の成果に対してばらつきを認めてあげなければ、個性が発揮できない、「ばらつきがあってもきちんと動けばよい」というのがインドの製品に対する考え方なのです。
ようするに、「なぜ同じものができないのか」と言う日本人に対して、「なぜ同じにしなければならないのか」と言うインド人とは平行線をたどってしまうのです。
世界レベルのソフトウェア製品を次々作るインドと、小さなパグを気にするがために厳しい品質にこだわり世界レベルのソフトウェア製品を作れない日本。
同質性を大切にしてきた日本やドイツや韓国は物づくり大国として繁栄してきたが、世界的に「消費こそ美徳」と言われた時代が終焉した今、落ち込みが激しくなってきました。学生に同じ答えを求める画一的な教育は同質なモノを作るのに適した教育なのです。
その日本と多様性を重要視するインド、これからの世界にはどちらが通用するのでしょうか。

税理士法人SETACS