144. 震災時のアメリカと中国 2012年1月号掲載
震災後、アメリカはただちにアメリカの不沈空母である日本列島のために素早く動きました。
空軍からは、ハワイのヒッカム基地からC17による輸送部隊、ステルス戦闘爆撃機F22の出動、グアム島に新設されたアメリカ海兵隊第三十一部隊の第一級の警戒態勢、無人偵察機グローバルホークなどが出動しました。
海軍からは、大西洋の最大の艦隊である第七艦隊の旗艦「ブルーリッジ」が出動態勢、アメリカ海軍の11隻の空母の中でも最新鋭の空母「ロナルド・レーガン」は時速30ノットという戦闘速度で仙台沖に数十時間で到着し、1日150リットルの海水を真水にしたり、大型ヘリコプターで物資を運ぶなどの救援活動を開始しました。
これらの活動がすべて被災地のために行われたかというと、どうやらそうでもないらしくて、「ロナルド・レーガン」は対潜水艦警戒に優れ、最新戦闘機スーパーホーネット18Eやさらには敵の発したミサイルのレーダー攪乱能力のあるE6B戦闘機を搭載する世界NO1の戦闘能力を持ちます。
この「ロナルド・レーガン」は仙台沖に到着するやスーパーホーネットの出撃体制を整え、日本列島北部、北朝鮮、中国、ロシアと軍事防衛体制をすばやく構築しました。
さらには第七艦隊の主力空母「ジョージ・ワシントン」が東シナ海に向かい、さりげなく尖閣諸島の防御にかかりました。
これらの態勢は、この震災を利用して中国に尖閣諸島を占領されたらたまらないと思慮した上でのアメリカの行動で、アメリカの核攻撃の目標下に北京、上海、陸空海軍に置かれたのです。
これらの行動は中国もすべて察知しているでしょうから、日本を攻めればアメリカが即座に出てくるぞという機先を制した形になったことは、日本にとっても安心材料です。
何とも頼もしい核の下に日本はいるわけで、震災後おろおろするばかりで尖閣諸島のことなど考えもつかなかっただろう日本の国は、やはりアメリカを頼って生きていくしかないのですかねえ。