料理はごまかせないもので、「作り手が下手だと、良い材料も悪くなるが、作り手が良くても、悪い材料は良くならない」、これが料理のロジックです。
フランス料理の本当においしい味とは「だし汁」にありまして、例えば、肉料理の場合その骨を10~20時間煮て、野菜を入れてさらに煮て、やっとできた 「だし汁」大さじ1杯がお肉一切れ分の値段となったりします。これを土台に、薄めたり、味をつけたり、ワインを入れたりして、味を変化させるのが本流でし た。ところが、「最初から主材料の持ち味を生かそう」という新しい波がやってきて、例えば、焼いた肉の汁にワインかなんかを入れて、これにバターなどを溶 かしてソースにするという方法です。でもまた、昔の味がよいということで波が戻ったりします。 私などはどちらの方法で料理されても区別はつきませんが、 良い作り手が良い材料で作った料理を食べたいなあ、などと思います。

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