先日電車に乗っていたら、次の問題が解けますか?という題で中学入試の問題が載っていました。あまりに良い問題で、「これだったら日本の未来を今の若者に 託すことができるな」と、胸にあついものがこみ上げてきました。見逃した方もいらっしゃると思いますので、以下にその問題をご紹介いたします。
20世紀はしばしば「戦争の世紀」だと言われてきました。確かにこの時代に人類は、それまでにない二つの大きな戦争を経験しました。戦争はなぜ起こるの か、どうしたら妨げるのか、人類は反省をし、様々な試みを重ねてきました。二つの大きな戦争は、他国の領地を占領し、またそれをお互いに取り合うことから 始まりました。戦争が終わっても、その「負の遺産」は残りました。アフリカ大陸では1990年にナミビアが南アフリカ共和国から独立を達成したことによ り、ようやく植民地と呼ばれる土地はなくなったと言われました。中国でも1997年の旧イギリス領の香港に続いて1999年末に旧ポルトガル領のマカオが 返還され、ようやく植民地支配は終わったと言われているのです。
しかし、それでも問題は残りました。アフリカの地図を見てみると、ところどころに①地球の緯線や経線に平行な国境線が見えます。またアジア・アフリカ諸国の一部では、現在も②農業や漁業などの第一次産業中心の経済構造が続いており、国民の生活が安定していません。
問1.下線部①について、アフリカの国境線は、植民地時代にひかれたものが多い。その結果、どのような問題が起こっているか、20字以内で説明しなさい。
問2.下線部②について、アジア・アフリカ諸国に限らず、発展途上の国々では、地下資源に頼っている国が多い。これらの国々が自国の利益を守るために行っていることを、具体例をあげ、30字以内で説明しなさい。
どうですか、これを小学6年生が答えるのですよ。彼らに日本の未来はかかっています。

税理士法人SETACS