最近は、若い頃に飲んだ量の半分くらいしか飲まなくなったので、二日酔いにはなかなかなりませんが、先日それなりの量を飲んだ翌朝にマラソンの練習の ため走っていると、ちょうど折り返し点の6km辺りで気持ち悪くなり、復路6kmを苦労して歩いて帰ったことがありました。
  きっと飲んだ酒が、ワインや日本酒だったので良くなかったのだろう、不純物が入っている酒はうまいけど体にはよくなかったのだろう、そうだチャンポンして も二日酔いにならない酒を研究して世間にも発表して、あの苦しみを誰もが味合わなくて良いようにしようと、自己犠牲をも顧みず、社会平和のために立ち上が りました。
  そうなると蒸留酒でしょう。
蒸留点を高くして、出てくる不純物を徹底的に取り除き、白樺などの木炭で磨いたうえ、さらにはろ過して、琥珀と化した焼酎やウォトカでしょう。
ギンギンに冷やしたウオッカをグラスに入った氷に注ぎ、すかさずライムを絞りこみ、一杯目をぐいっとのどの奥に放り込みます。 「だ・い・な・ま・い・と・・・」、お酒の神様バッカスに十字を切ります。この際、ギリシア神話もロシアもキリスト教も関係ありません。
焼酎は、前に知人にいただいたのですがもったいなくて手をつけていなかった「魔王」。そのコクと香りの豊かさで他を圧倒し凌駕する透明を、まずはストレー トで舌の上で転がします。のどに送り込みます。食道で咀嚼します。胃袋に浸透します。 「む・ふー」、思わず実験であることを忘れた歓喜の嘆息がもれま す。
チーズや野菜をつまみながら、地球の未来(あれ、社会平和じゃなかったの)のために杯を重ねます。
翌朝、ライムと芋の香りがこみ上げてきましたが、蒸留酒だから大丈夫だろうと走り出しました。前にも増した気持ち悪さが襲ってきました。
実験は失敗です。地球を救うことができなかったのです。 お酒はほどほどにということなのでしょう。でも、この教訓は飲む寸前までは覚えているんだけど、飲み始めると忘れちゃうんだよなあ。

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