4月上旬、上野公園はもとより、新宿御苑、千鳥ヶ淵等周辺には、多くの人々が酒と肴を持って現れ、騒ぎ、歌い、飲みまくります。十思公園(会社の近くの 小さな公園)だって青いシートの2つや3つ敷かれます。なぜ日本人は、桜を観ながらもしくはそれを口実にお酒を飲むのが好きなのでしょうか。
 花見の起源は奈良時代の貴族の行事と言われていますが、そのころの花見は梅の鑑賞で、平安時代になってから花見と言えば桜ということになったようです。
 気象庁が各地のソメイヨシノの開花予測をし、その予測地点を結んだ線が桜前線と呼ばれます。「桜前線北上中」というのは、その線が鹿児島あたりからだん だんと北海道へ向かって上って行くということで、日本の四季の移ろいの美しさを表すにふさわしい言葉であります。それにしても桜が北から咲かなくて良かっ た、「桜前線南下中」では「腹下し」みたいで格好付かないよなあと一人考えます。
 しかしこの予測指標になるソメイヨシノも日本全国で寿命を迎え、植え替えが進んでいるので、開花時期も大きく違ってきますから、開花予報も難しくなってきました。
 したがって、せっかく公園に青いシートを敷き、その上に「桜物産株式会社花見の席」などと書いて前の日から場所取りをし、お酒と肴を持っていっても桜は まだ咲いてなかったとか、もう散っていたとかいうことにもこれからは多くなるかもしれません。平日ではなく、土日に満開になってほしいですね。

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