126.最後の食べ物 2009.12.31 掲載
世界が明日滅んでしまうという日の前の日の最後の食事は何を食べたいか、究極の問題として人類が地球に存在して以来の、重大なテーマです。 なかには女 を食べたいとか不遜なことをいう人かもしれませんが、今回はあくまでも口に入って咀嚼して食道を通っていって消化される食べ物のことです。
果たしてそんな日にレストランは開いているのか、他人のために食事を作ってくれる人はいるのか、わかりませんが、そういったことは考えず、何もかも普段通りにお店も開いているという前提にします。
そうなると、やはり日本にいるからには寿司かすき焼きかな、いや最高級のフランス料理かステーキか、もう明日地球滅亡とともに死んでしまうのだから、自分の身体のことを考える必要もありません。
こんな脂っぽい物を食べたら太るとか、魚卵を食べ過ぎると痛風になるとか、トンカツのはじっこは血液がドロドロになるとか、辛い物は痔になるとか、飲みすぎたら肝臓に悪いとか、二日酔いが心配だとか、普段、及び腰になって控えていたことを全て考えずに飲食できるのです。
そうなると私などは一日中だらだらと飲み続けて食べ続けていたいですね。
満漢全席を北京から運ばせて、ロマネ・コンティ6L 1985(1500万円)抜いて、仏跳塀のとろりとしたスープに舌鼓を打ち、大トロもフォアグラも 松茸も何でも持って来い、その琥珀の香りの20年地下に埋まっていた紹興酒のカメを割れ、なんてことを言っていると、己の品性を疑われる様な気がするよう な、器の小さい奴と笑われそうですが、さてみなさんの末期に食べたい物は何ですか?