1.    親の小言と茄子の花

マイ畑の茄子が次から次へと実を付けていきウキウキと我家に持って帰ると、普段は人をほめない私の妻が「まだ冷蔵庫にたくさんあるわよ」とやはりほめない。その割には茄子を塩で揉んで旨口しょうゆをかけて出したり、一緒に採れたオクラ、ゴーヤや冬瓜と一緒に薄味で煮つけると「美味しい」と言いながらよく食べる。

まあかように茄子はたくさん実を付けてくれるのですが、先日そのような話を人生経験豊かな先人にお話をしていたら、そうね「親の小言と茄子の花は千に一つも間違いがない」からねと、素敵なことを言われた。確かに、茄子の花は必ず実になるなあと茄子とそれを親の小言と並べた昔の人のコピー能力に感心しました。

そう言えば「秋茄子は嫁に食わすな」とはどのような意味かと調べると、①憎らしい嫁に美味しい秋茄子を食べさせるな、②秋茄子は身体を冷やすから大事な嫁に食べさせるな、③秋茄子は種がないので子種がなくなるから食べさせるな、などとありますが、どれが正しいかという話は机上の空論に近く、嫁の姑の性格というか気持ち次第なのでしょう。

茄子にはコリンという機能性成分が含まれていて血液降下、胃液分泌、肝臓機能を高める働きがあり、またナスニンという最近話題のポリフェノールもたっぷりと含まれているので、コレステロール値を下げ動脈硬化も防ぎ、体内に発生した活性酸素も消去し、さらにはガンを予防する物質を野菜の中でも多く含まれているそうです。

何故か茄子が嫌いな息子に「体にいいんだから食べろと」と親は小言をぶつくさと言うのでした。

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