ギリシャ発の負のドミノ倒しは、世界同時不況に苦しむ世界各国を揺さぶり、サブプライムローンとリーマンショックをいまだに引きずるアメリカのボディを打ち、富める国と貧する国が一緒になってしまってただでさえ倒れそうなユーロ加盟国をなぎ倒し、円高・膨らみ続ける借金・国債の格下げ・起きてしまった震災とこれから起こるかもしれない震災への心の揺らぎ等々に弱り切った日本を叩き潰しかねない状況になっています。

 これを無策の政治家に頼ってもしょうがないので、民間は知恵を絞ることになります。

 「未来への知恵は過去に学べ」ということで、過去の景気のサイクルを見ることにしましょう。

 フランスの経済学者ジュグラーさんは、経済活動を行うための設備投資は7~10年ごとに行われることが多いため、物価や金融の利子率も7~10年周期で大きく変動すると言います。

 この周期による景気変動を見越して長期計画を立てる大企業が多いので、中小企業もその辺が戦略の立てどころになるかもしれません。

 またアメリカの経済学者キチンさんは、景気がよくなると企業は在庫を満杯にし、景気が悪くなると在庫を空にしていくということに注目し、40か月(3~4年)の周期で景気が上がったり下がったりしていると言います。

 こんな不確実な時代だから、このような周期は今の世界には当てはまらないのかもしれませんが、過去の右往左往した経済状況の中でもこの周期は確実に繰り返されているそうなのです。

 この周期を信じるか信じないかがこれからの我々の運命を決めるのかもしれませんね。

税理士法人SETACS