今、大企業はここぞとばかりにリストラに走っています。「景気対策はしないので、儲けたかったら、その分人を切ってください」という政府の裏のメッセージ に乗っていこうという下心ありありです。確かに経費は削減になるのですから、当面の利益はあがるのでしょう。しかし今のように各社がいっせいに人員削減し てしまうと日本経済は一体どうなるのでしょうか。Xという産業のX社は「自分たちが人員削減をしてもX産業全体の需要は変わらないので、その分儲かる」と 考えても、X産業に需要を提供しているY産業やZ産業の各社が同じ発想で人員削減をすれば、当然X産業の需要もその分落ちてしまうのです。
こうして全ての産業の需要が激減してしまうと、行き着くところは全員大恐慌、ということになりかねません。要するに、人員削減という名のリストラ方法は、 自分で自分の首を締めるような状況になっているのです。人員削減をされる方も、これからの仕事探しで大変でしょうが、企業自体が薄氷の上を歩いているよう です。
日本の経済状態はアルゼンチンに酷使してきた、という人がいますが、日本でもあのような暴動が起こる事態にならなければ良いのですが。心配です。

税理士法人SETACS