リーマン・ブラザーズと言えば、ホリエモンに800億円の軍資金を貸付け、ニッポン放送をはじめとした日本買い占めを行わせ、150億円の巨利を得た会社 と言われています。また、今回の米国のサブプライム問題では詐欺的な貸付で400人超の逮捕者を出しましたが、その中でもリーマンは多くの人から訴えられ ている会社です。政府もこの大企業を救うか否か迷ったでしょうが「金融機関だけを税金で救うのか」の国民の声に押される形で、見捨てることにしたようで す。
 話はそれますが、今の日本の経済をめちゃくちゃにした小泉政治の経済担当者の竹中平蔵は、そのリーマンをバックに金儲けをしたホリエモンの選挙応援で 「ホリエモンさんの存在は小泉効果の成果」であると、全く先見性の明のない発言をして、またその先を読めない男が考えた政策が今の日本の経済衰退にもつな がっているのです。
 閑話休題。さてリーマンは見捨てられたのに、なぜAIGは救われたのでしょうか。AIGはまさに「大き過ぎてつぶせない」の典型なのです。AIGは保険会社として有名なのですが、実は巨額の金融保証をしている会社です。
金融保証とは、住宅ローンを借りた人が支払えなくなった場合に、そのローンの保証をすることにより数%の保証料をもらい、金融機関が回収をできなかった場 合に、その未回収額を金融機関に支払うものです。会社が銀行からお金を借りるときに信用保証協会が保証するのと同じです。
よって、今回のサブプライムローンの影響で未回収額が巨大になりすぎたために、AIGは経営危機に陥り、AIGが金融機関を保証できないと、ほとんどの金 融機関が倒産の危機に直面することになるので、米国FRBも850億ドル(8兆5千億円!)の信用供与枠を設けざるを得なかったのです。
 ようするに、AIGお坊ちゃんは救われ、リーマンという不良は米国社会から見捨てられたのです。
しかし不良でも、その影響の大きさは世界的に計り知れず、再び株に集まっていたお金が、石油や資源に投資されることで、またいろいろな物の物価が上がり、 米国の不況で日本の製品が売れなくなるなど不安感が拡がります。何とかこの時代を乗り切って、笑って生きていけるよう頑張って行きましょう。

税理士法人SETACS