非上場会社であるサントリーホールディングスは、今年の1月に米国のビーム社を買収することにより、蒸留酒メーカーとして売上高が世界10位から3位に浮上しました。

 その買収額は160億ドルと言うから日本円で16500億円で、その内14000億円を三菱東京UFJ銀行が融資をし、この額は民間企業向け融資としては過去最高額であるという事も、世間の耳目を集めました。

 しかし、このビーム社の主力商品の「ジム・ビーム」はバーボンで、バーボンとはトウモロコシが原料の蒸留酒です。バーボンの有名どころは「ジャック・ダニエル」「IW・ハーパー」「ワイルドターキー」などがありますが、日本ではあまり普及しているとは言えません。

 飲み口も、モルトを主原料にするスコッチウィスキーとは違いマイルドではなく、「かー、ダイナマイト―」的な感じであるし、イメージとしてはテキサスの砂漠でカウボーイが馬の上で「ぐい」と呷る映像が浮かんでくるし、決して日本人向きの飲み物ではありません。

 それなのに何故、買収したのか???と、疑問符が3つくらい付きますが、まあ金余りの銀行が何とかして金余りの企業に貸したいという動機からの買収が本当なのでしょうか。

 

税理士法人SETACS