経済には「100年に一度の不況」が5年に一回やってくるとも言われていますが、その伝で行こうとも行かなくても、この本は100年に一冊の傑作と言える でしょう。私が学生時代にむさぼり読んだフレデリック・フォーサイスの「ジャッカルの日」と同じような興奮を覚えました。
去年の発売なので、今さら何言ってるのよと怒られそうですが、そんな声は無視して、この本は最高に面白いのです。小説を面白くするためのストーリー性、ス ピード、主人公のユニークさ、主人公への感情移入、展開力、知性、あらゆる要素が詰まった宝物のような本なのです。三部作で構成されていて各部に上下の計 六冊は、電車に乗っている時は目的駅で降りるのを忘れ、ご飯を食べているときはお箸にラッキョウを挟んだのを忘れ、夜は寝るのを忘れ睡眠不足となることが 必至でしょう。
 ただ残念なお知らせとしては、作家のスティーグ・ラーソンは仕事中毒なのか1日60本のたばこのせいなのか50歳の若さでこの世を去ってしまいました。 次回作はありません。合掌。尚、籍を入れずに長く暮した内縁の妻は未入籍のため多額の印税を受け取れずに国に没収されたそうです。さらに合掌。

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