青森に釜を持つ陶芸家の今井さんは世のイメージにある、いわゆる頭の毛ボサボサ、ヒゲ茫々のいわゆる偏屈な陶芸家ではなく、穏やかで実直そうな風貌の持ち主です。

しかしその行動は大胆でいて、目立ちたがり屋のところもあるのか、100mという世界で一番長い登り釜を作り、ギネスブックにも登録されています。(と思う・・・すみません、未確認です)

その100mの登り釜がダイナミックなスケールで、製作費なんと8000万円、燃やした赤松代が、な、なんと6000万円、3ケ月と半月の間に3人交代で、毎日24時間休むこともなくぶっ続けで、8分ごとに100本の赤松を釜に投げ入れるなんて所業は、相当に目立ちたがり屋、いや失礼、陶芸への情熱がなければできることではありません。

この釜はとうてい自腹でできるわけがなく、新潟県柏原市のイベントで当時の総理大臣小渕さんが国にお金が余ってどうしようもなく地方に1億円をばらまいた時に実現したもので。(すみません、これも未確認です、なんせシャンパンやらワインなどをいただきながらお話を聞いたもので・・・)

今井さんの作る壷は三線という三つの線が入っていて、その間に「空」「風」「火」「水」「地」が存在するという深い意味がある物で、昔はお墓の中に、その壺に教典や鏡などを入れて埋めたそうです。

釉薬を掛けずに焼くことにより「空」「風」「火」「水」「地」のすべてから壷に「良い味」をもらうというある意味釜まかせなところがある反面、作る過程のすべての作業に理由(わけ)があるという科学性を持ち、また歴史にも夢を馳せ、「信長、秀吉のころはこの壺一つで戦争が起きたものです」と朴訥に語る今井さんの次なる目標は150mの登り窯です。100mで1億4千万円かかったのだから、150mに換算すると2億1千万円です。一人20万円で壺を買う予約をして、壺を1千個作れば登り窯代はペイできます。(儲けはないのか?) 何とか完成させてもらいたいものです。

税理士法人SETACS