あまり聞きなれないのですが、「ナンピン」なる言葉がこの世にはあります。

 株やギャンブルをやる人にはなじみ深い(?)響きで、しかも過去の悲しい思いでさえも自らの胸を去来する言葉なのでしょう。

 意味は、自分の買った株が値下がりしたら、その株をどんどんと買い増していって、株の平均コストを下げていく手口のことです。

 最初に買ったのが1000株500円で50万円、株が下がって300円の時点で1000株買って30万円、これで平均の買値が40万円になるので、今の株価30万円が40万円になれば元が取れるというものです。これを値が下がるたびに繰り返していくのです。

 相場が反転すると大儲けできるのですが、世の流れに逆らっているわけですから下がっていく株を買い続ける資力がなければ大損の可能性があります。

 これは原発問題以来、急落していく東電株をどんどんと買っていくようなものです。安定した高配当で銀行の利息よりも魅力的だった東電株を持っているのはほとんどが善良な一般国民と推測されますので、このような冒険はできないでしょう、

 そもそも「ナンピン」は「難平」で「難(損)」を均すという、米相場の隠語です。

 かの遊里島原でも「ナンピン」は使われ、客のつかない大夫は客のつく大夫との平均で成り立っているのにえばっているなどの句を西鶴も読んだようです。

 今の日本のトップは、「菅」ですが、値が上がるような人材が上にいないので、仕方がないと「菅」の下の人材を買い続けて「カンピン」したら無能さが平均化し、誰でも良くなっていくのか、うーん、日本の未来は一体どうなってしまうのでしょうか。

税理士法人SETACS